2020-02-08

福井わおん書房展はじまりました。

 

昨年6月の東京から始まり、北海道から九州まで全国各地を巡回してきました「弁造さんのエスキース展」ですが、いよいよ、真冬の北陸地方にやってまいりました。

会場は、店主の廣部貴子さんが福井の街に文化が集まる場所になればと願いを込めて立ち上げた「わおん書房」さんです。

昨日は午後いっぱいかけて、今回新たに改装したというギャラリースペースの真新しい壁に、弁造さんの描き遺したエスキースの展示作業を行いました。

今回の展示も壁一面を使って大小のフレームをランダムに並べたもの。壁一面に隙間なく展開するエスキースを眺めていると弁造さんの頭の中を覗き込むような気分にもなれるような気がします。

弁造さんのエスキースは、習作とだけあっていずれの作品も描かれた年代はほぼ不明です。ですが、若い頃の勢いのある線と、晩年のどこかただたどしくも優しく対象をなでるような線など、その違いをよく観察してみると、描かれた時代の違いを読み取ることができるのかもしれません。

そして、その線の違いが弁造さんの身体を流れていった時間だと気づくと、人が存在することの確かさと不確かさを改めて考えてしまいます。

なぜ、女性ばかりを描いたか、いつこの絵が描かれたのかなど、いろいろなことを想像してご覧いただけると幸いです。

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