2019-11-09

新十津川展、いよいよ始まります。

弁造さんが逝ってしまって7年の月日が経ました。

でも、こうしてみんなが「弁造さん」「弁造さん」とまるで昨日会った人のことを呼ぶようにして弁造さんが写っている写真を、そして弁造さんが描いたエスキースを展示作業するという1日を過ごすと、”存在”というものは一体なんだろうってしみじみ感じます。

弁造さんは確かにもういません。どこを探してもいない存在です。でも、こうして僕たちは弁造さんを感じることができます。

これは弁造さんんという存在が特別だということじゃないんだと思います。存在は限りがありますが、記憶という自由な道具を使えば、存在の枠を越えることができるかもしれないなと、いや、そんな簡単なことではないなと自戒しつつも感じました。

でも、人には失った存在を、たとえそれを手のひらで触れることができなくとも、そばに置いておける不思議な力があるように思えてなりません。

「弁造さんのエスキース展」で、ご来場いただいた方と弁造さんのエスキースについて、その”生きること”について、いろんなお話をさせていただくなかで感じるのは、この不思議な感覚です。

明日11月10日から24日まで、弁造さんの写真とエスキースをご覧いただきながら、皆さんの胸のうちにある大切な存在について、思いをめぐらせる機会になれば幸いです。

14時からはトークイベントも行います。雪が降り、道路状況が悪い場合もございますのでどうか安全運転でお越しください。

 

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